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 その昔、小松寺の境内には信者の突き鳴らす鐘があり、人々から親しまれ大切にされておりました。
 
 ある日、大きな山津波がおきて、その鐘が押し流されてしまいました。山門の仁王尊が必死になって掴んだものの、自然の力に抗しきれず、片腕とともに川に流れ落ちてしまったのです。鐘は下流へと流れ流され、瀬戸川の深い土中に埋まってしまいました。
 
 その後、大雨が降り川の水があふれると、瀬戸川の淵から
『小松恋しや、じゃがらがん』
と悲しそうな鐘の音が聞こえてきたということです。

 今でも、その辺りの淵を「鐘ヶ淵」と呼んでいます。







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